感覚や痛みを脳に伝える三又神経

脳から出た三叉神経(第V脳神経)は頭部や顔、耳、顎、歯から首に至るまで、網目のように張りめぐらされています。眼球も例外ではありません。角膜をはじめとする眼球表面は三又神経の網に包まれています。また、眼球内部の隅々にも三又神経が張りめぐらされています。さらに、眼球の奥には「三叉神経節」があり、眼神経、上顎神経、下顎神経を分岐する中継地点となっています。特に、頭蓋内の脳硬膜や脳血管に分布する三叉神経は頭痛と大きく関係します。

この三叉神経の感覚は、ルートによる独立性がある一方、広範囲に及ぶ感覚ネットワークを形成しています。歯が痛いと目の奥が痛くなったり、鼻毛を抜くと涙が出たり、一部の刺激が離れた部位にも影響を及ぼします。首から上の感覚は、後頭神経群や前頸部交感神経叢と伴に、三又神経の広域ネットワークを介して脳に伝わる仕組みを有しています。近年では、緊張型頭痛、片頭痛、後頭神経痛、眼痛、顔面痛などを総称して大後頭神経三叉神経症候群と呼ぶ場合もあります。

三叉神経の走行ルート

脳の脳幹から出た三又神経は側頭骨錐体部に三叉神経節(半月神経節)を有し、そこから、3本の感覚神経に枝分かれします。第1枝は眼神経(上眼窩裂),第2枝は上顎神経(正円孔),第3枝の下顎神経(卵円孔)となります。

三叉神経は顔面部にも広く分布しており、その出口や交差点、密集点において、経穴との一致が見られることも少なくありません。四白、攅竹、太陽、魚腰などは、その代表です。

眼球を取り巻く三叉神経

つづく