EKさん 40代前半 男性 IT関係

症状
目のかすみ、視力低下、眼球の圧迫感、目の奥の痛み、頭痛、首のこり、後に緑内障と診断

システムエンジニアとしてIT企業に勤務。20代前半から1日10時間以上のパソコン業務を続けてきた。会社のデスクでは、2台のモニターとタブレット、スマホを見比べながら作業を行っている。目の違和感に気付いたのは3か月前。朝起きがけに右目の霞が強く、片目ずつで見ると、右目の視力が低下しているように感じていた。コンタクトレンズの不具合かと思い、眼科を受診したが、コンタクトレンズには異常がないと言われたそうです。


夕方には、右目のこめかみ、みけん、眼球の奥がズキズキと痛み、やたら右側の頭と首がこわばる感じが続いている。いよいよ眼精疲労がひどくなった、と思い当院を受診。

当院では、病院への受診歴があっても、何か見落とされていることがないか、目の不調が何かの病気に起因していないかを、常に考えて治療を行います。それは、問診やカウンセリング、施術中の「何げない会話」から導き出されることもあります。

TKさんの場合は、「疲れてくるとキーボードの打ち間違えが多い」「画面上のマウスポインタの位置を一瞬見失う」という会話がきっかけでした。顔面部や頭部の筋肉を触診すると、右目を鼻側に頑張って寄せようと力が入っている痕跡が見受けられました。目の奥の視神経が圧迫を受けると、同側の耳周りや耳の下あたりに違和感が出るようになります。EKさんの場合は、眼球周囲の圧迫感や目の奥の痛みもあったので、緑内障などの病気を疑いました。

鍼治療と並行して、専門の眼科の受診をお勧めしました。その結果、初期の緑内障と診断を受け、右目の鼻側の視野が一部欠損していることが分かりました。

緑内障は、眼球奥にある視神経が圧迫を受けることで、視野に障害を来す疾患です。眼圧が正常の場合も多いので、発見されずに症状が進行している場合もあります。

幸いEKさんは、初期の段階で緑内障が見つかったので、これ以上進行させないよう点眼での治療を開始しました。緑内障は早期発見・早期治療が大切です。

また、緑内障は視神経への血流不善によっても進行する場合があります。EKさんは、眼精疲労と緑内障のケアも含めて、2週間に1回のペースで鍼治療を受けています