「疲れ目」や「眼精疲労」と同時に生じることが多い症状が、「顎関節症(がくかんせつしょう)」です。当院では、眼精疲労治療+顎関節治療というコース(9,500円)がございます。

顎関節症の主な症状は、口を開けると顎がズキンと痛む、コキコキ音がする。いつも顎の付け根に違和感がある。口を大きく開けるこができない。首や肩、頭や頬がこりやすい、などです。

眼精疲労と顎関節症の関連性と治療ポイント

ではなぜ、眼精疲労と、この辛い顎関節症が同時に起こるのでしょうか?その答えの第一は、側頭筋(そくとうきん)にあります。

目の酷使で側頭筋は緊張し、同時に歯を喰いしばる際に、側頭筋が更に緊張します。

顎を動かす筋肉、目を動かす筋肉

顎関節の最大の役割は、咀嚼(そしゃく)運動です。顎関節は口を上下に動かすだけでなく、食物を磨り潰すため前後・左右の運動を行います。主に4つの筋肉が顎関節の運動に関与しています。

特に側頭筋は、歯を強くかみしめた時に緊張するため、筋肉疲労を起こした場合、側頭部痛として自覚されることが良くあります。

今度は、目の話です。スマホやPCなど、近くの物を凝視する時、眼球は筋肉を使って内側に寄せられます。

近くの一点に視線を集中させるためには、側頭筋が補助筋として強く収縮します。皆さんも目を使いすぎたとき、側頭部がズキズキ、しめつけられる経験があると思います。

また、目が疲労状態にありにも関わらず、近くにピントを合わせ続けなければならない際、眠くて下がってくる瞼を開け続けなくてはならない際、気づかないうちに、私たちは歯を喰いしばり、側頭筋(こめかみ)に力を入れてることが多いのではないでしょうか。

ここで眼精疲労と顎関節症がリンクします。眼精疲労で側頭筋が凝りすぎると、顎関節がロックされてしまう場合があり、このような状態が長く続くと顎関節の関節円板がすり減り、顎関節症を引き起こすことがあるのです。

目と顎の交感神経の連動

さらに眼精疲労と顎関節症の第二の連動は、交感神経の興奮性です。私たちの目は、仕事モードや勉強モードでは、常に交感神経(闘争神経)の働きが活発になっています。しかし、エネルギー不足になると交感神経の働きが弱まり、休息モードに切り替わろうと身体は副交感神経優位になります。

それでも、仕事や勉強を頑張らなくてはならない場合、歯を喰いしばることで、再び交感神経を呼び起こします。これは、歯の歯根膜に交感神経線維が分布しており、歯を強く嚙むことで交感神経が刺激される仕組みがあるからです。

また、目の酷使は、脳にストレスを与えますので、睡眠時の「噛みしめ」「歯ぎしり」などが誘発されやすくなります。

ですから、様々な治療を受けても顎関節症が改善されない方は、眼精疲労の治療をお勧めいたします。当院では、眼精疲労治療+顎関節治療というコース(9,500円)がございます。