知らず知らずのうちに、eスポーツ選手の眼精疲労を治療していた件

Cさんが当院を訪れたのは1年前。まだ彼は20代前半なのに最強レベルの眼精疲労を抱えていました。首肩の凝りはひどく、手もしびれがあり、腰も痛いので長時座っていられないという状態でした。

何やら毎日、PCモニターでゲームをやっているということでした。その時はピンときませんでした。そのため、目のことを考えると、なるべくゲームは控えるようにアドバイスしましたが、何と、それが彼の職業だったとは・・・。

後に、彼はプロゲーマーだと分かり、日本でも「eスポーツ」という新たな世界が構築されつつあることを知りました。当院は特にスポーツ鍼灸はやっていませんが、eスポーツ鍼灸なら得意分野であることは間違いありません。それは、eスポーツ選手の最大の悩みが「眼精疲労」だからです。

Cさんの眼精疲労は深刻でした。眩しさと目の痛みで、PCモニターを30分も見ていることができない。著しく視力も低下し、常に頭痛があり、鎮痛剤を常用。一時は引退を考えたそうですが、藁にも縋る思いで当院を受診したそうです。

3か月の鍼治療で、モニターを見れないほどの眼精疲労は解消し、鍼を受けながらであれば、仕事(1日10時間以上のゲーム)をこなせるようになりました。

また、眼精疲労の解消だけでなく、動体視力も向上し、反応速度がアップしたと感激しておりました。Cさんは友人を何人も紹介してくださったので、今ではプロゲーマーの身体ケアという治療概念も確立しております。

さらに最近では、通信制の高校や大学で、eスポーツ学科を専行し、プロゲーマーを目指しているという若い患者さんも増え、新しい時代の流れを感じております。

さらに、レベルMAXの眼精疲労はゲームそのものを作る人なのかもしれません。もちろん当院へはゲームクリエーターと呼ばれる方も多くいらっしゃいます。この話は、また後ほどに・・・。

光源の強いモニターを見続けることは、相当な身体的負担をしいられることは間違いありません。選手生命を持続させていくには眼精疲労のケアは欠かせないと思います。