昨年7月に放送された、NHKのためしてガッテン「疲れ目撃退!本当の原因解明SP」は非常に興味深い内容でした。
私たちの鍼灸院には「ひどい疲れ目」を主訴に受診される方が半数以上です。
そのため、眼精疲労になりやすい人の体質についても研究しています。眼精疲労の体質的要因は様々ですが、中でも「遠視」と「外斜視」は大きな要因となっています。
【目のニュートラルポジシ(静止眼位)】
眼球は、物を追尾するなど、非常に複雑な動きが可能です。それは、眼球に付着した6つの筋肉(眼外筋)が脳からの指令で絶妙なバランスで作動するからです。
ただ、寝ている時やボーっとしているときは、一定の位置で静止しています。このニュートラルポジションには個人差があり、少し内向きの人もいれば、外向きの人もいます。また、片目だけ外側に位置している場合などもあります。自分では中々気が付かず、写真でちょっと目の位置が変だったり、家族に指摘を受けたりする場合も少なくありません。
病的なものでない限り問題はないのですが、ただ目が疲れやすい、というのは確かです。特に目が外方に向きがちな人は、スマホなど近くを見る作業で疲れやすいと言えます。
【近くを見るときは寄り目になる】
私たちは、近くの一点を見る時、自然と寄り目になります。脳が鮮明な画像を取得するために、目の筋肉に指令を出して、寄り目の状態にします。もともとの眼位が外向きの人は、目を寄せるのに多くのエネルギーを使用します。ですから、パソコンやスマホを見続けると目も脳も疲れてしまいます。
眼外筋の緊張と連動して、目の周りの筋肉も内下方に収縮しますので、眉間やこめかみ、側頭筋も同時にこります。また、首の筋肉が支柱(アンカー)として寄り目の状態をキープします。硬結は治療ポイントとなりますし、ご自分で指圧やマッサージを行うと、少し眼精疲労が和らぐと思います。
オアシスはり灸治療院
板橋駅前眼精疲労治療室併設